とにかく、すごい雑誌なのだ。
ひとことで言えば「夫が大企業勤務か専門職で働く必要がなく、自分を諦めない、つまりいつまでも美しくいたい(いられる)と思っている専業主婦」向けの雑誌。
常に流行に敏感に反応し、同性の目も異性の目も意識し、休日は家族でリストランテに行き、平日の昼間はかつての同級生とファッション偏差値を競い、夜は夫からの突然の提案に応じて、しゃれたバーでデートを楽しむ。
そして夫の部下からは、色っぽい年上の女(人)として憧れの目で見られる・・・
とまぁ、そういう(あるいは、そうなりたい)女性が読むらしい。
しかも40代という設定なのである。
その有り得ない内容に、30代の女性美容師さんといつも大爆笑しているのだが、
3月号の特集見出しを見た時は彼女、腰が抜けそうになったと言う。
確かに。何しろ「私の中には姫がいる」だからね。
「ワガママだってキレイでいるための原動力。眠らせたままにしないで」と言っている。
さらに細かく見ると、「姫の願いがいつも叶うのは、優秀な侍従がいるから」という記事もあって、もう驚愕!
まさか本気でやっているとは思えないから、反発も含めてとにかく話題づくりなのだろう。
バブル感覚をここまで引っぱっているのも凄い。
「JJ」から「VERY」、そして「STORY」へ、過剰な物語は続くのだ。
恐らく、それなりにニーズがあるのだろう。
そこそこ高給取りの奥さん相手の雑誌なら、企業も広告を出しやすいし。
しかし今、格差論議の中でここまで暴走するのもすごい。
これも昨今の「実も蓋もない」路線の一つ。
唖然とするが、こういう実も蓋もない商売が成り立つのが格差社会なのだ。
果たしてこのビジネスモデルは、いつまで続くだろうか。
今や妄想の領域に入っているが。
しかし、現実から超然と浮いている「STORY」にも、時代の波は押し寄せている。
最近は離婚や仕事の話題も出るようになった。
「最初の結婚は条件優先だった。二度目は年下の才能豊かな男」(趣意)とか、
「生活のスパイスとしての、自分を輝かせる素敵な仕事」とか→ちょこっとキャリア、略してちょこキャリ。
そして「ちょこキャリファッション」の提案(笑)
今月号ではカリスマ主婦・黒田知衣子女史が何と、姜尚中と対談している。
さしもの「STORY」も、愛国心教育は気になったか。 by G2

