震災の日に寄せて。
あの阪神淡路大震災からまもなく12年になります。
早いものだな・・と思う反面、僕自身の心に残った爪あとは今も時々疼くような気がします。
年末のルミナリエの会場で、あの音楽を聴くとやけに涙がでてしまうのも、やはり、そのせいでしょうか・・
あの震災をナマで体験した多くの方々が多分同じ思いだと思います。
いや、僕よりももっとダイレクトに震災を味わった方々の心の中にあるものは容易には溶け出さないでしょうね。
さて、あの震災のあったそのとき、雪の積もる北陸で1人の少年が心を痛めていました。
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地震の神戸
赤んぼうに、お湯もってったり
赤んぼうにミルクもってったり
俺のとこのも
今度な、
赤んぼうが生まれるねんや
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地震がたくさんおこるのは
おまえらいいかげんにせいと
地球が怒っとるんやと
思っとるねんな
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日本中のみんな、
悲しみでいっぱいやから
俺、勉強も ようできん
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これは、当時石川県に住んでおられた原田大助さんが書かれたものを、彼が通っていた養護学校の教諭、山元加津子先生が、彼の詩や絵に眠っている素晴らしさを世に知らしめるために共著の形で出版した「さびしいときは心のかぜです」(樹心社)という本の中にある作品からの引用です。
山元先生は、障害というのは実はただの違いであって、それは数学が得意であったり、体育が好きであったり、方向音痴であったり、背が高かったりするのと同じような「違い」あるいは「個性」のひとつであり、決して差別などされる云われも無いし、それぞれがみな、生きているということの素晴らしさを、本当は社会全体がしっかり見つめていくべきなんだというような・・運動を一生懸命にされておられる方です。
(山元先生と先生の仲間である「たんぽぽの仲間たち」についてはホームページご参照ください)
僕ら大人というものは時として単純な話を難しく、そしてわざと複雑に捉えてしまう癖があるのではないでしょうか・・
僕が原田大助さん(以下、大ちゃんとお呼びしますね)の作品を知ったのは、僕がどうにも行き詰まってしまって、本当に生きる気力すら無くしたそのときでした。
パソコンの検索欄に「さびしいとき」と打ち込んでいました。
今思えば、そのまま進めば簡単にネット詐欺にでも引っかかる状態だったと苦笑するしかないのですが、そのときの僕は幸運でした。
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さびしいときは 心のかぜです
せきして はなかんで
やさしくして ねてたら 一日でなおる
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大ちゃんのこの詩に出会ってしまったのです。
思わず、笑ってしまい、そして次の瞬間にはすごく楽になってしまいました。
この大ちゃんと言う人は・・
すごく端的に、すごく直感的に物事を捉え、そして見事にストライクゾーンに直球を投げこんでくるような気がしました。
(その後、僕は山元先生とネットを介してお付き合いさせていただくようになり、先生の活動の素晴らしさも目の当たりにすることになるわけです)
僕の心を癒してくれた大ちゃんですが、実際の大ちゃんはゲームに夢中になるようなごく普通の少年だったそうです。
さて、その大ちゃんは震災の悲しみに続けて、震災で破壊された神戸の町がまるで戦争にあったようにもみえたのでしょうか・・
戦争のことへと大ちゃんの詩は続いていきます。
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何でこんなに
心の中が地震や戦争で一杯になるんやろ
えらい人
なんとかしたり
(この詩を読んだときは、あの震災の報を受けながらホテルオークラで朝食会を平然と行っていた、あの、のんびりした首相の顔を思わず思い浮かべてしまいました)
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戦争は
地震じゃないから
やめられるはずやろ
(大ちゃんの怒り、すごくシンプルで、すごくストレートです)
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戦車と兵器と
ピストルと・・・・
いらんもん
何で つくるんやろ
(唸ってしまいます。僕らに欠けているのはこのシンプルさ・・)
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戦争に俺、行こうかな。
戦争に行ったらな
えらい人に
「みんな どうして戦争やるんや?」って
きいたるわ。
みんな きくの忘れとるみたいやから
(ドキッとしました。みんな忘れているのですよ。本当に屁理屈ばかりこねくり回して・・)
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戦争にいくと
かあちゃんと わかれなあかん
好きな人と 離れないかん。
自分のためとちがうのに
変な話や
(最近では「愛する人を守るため」というようなキャッチフレーズで戦争美化が進んでいますね・・変な話や)
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僕らは、本当はもう少しシンプルになった方が良いのではないでしょうか?
嫌なものは嫌、怖いものは怖い、変なことは変・・
そこに、分けのわからぬ屁理屈をこねくり回す必要がどこにあるのか・・
大ちゃんの詩を読むと、はっと我に帰る自分が、いつもあるように思います。
最後に大ちゃんの詩で僕の好きな句を・・
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やさしい心は
水色なんやで
byこう@電車おやじ

